26 marzo, 2007

完全コピペ

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マンモハン・シン・インド首相演説
2006年12月14日
東京

河野洋平衆議院議長閣下
扇千景参議院議長閣下
安倍晋三内閣総理大臣閣下
衆議院議員ならびに参議院議員の皆様
著名な指導者の皆様ならびにご列席の皆様

 この威厳のある議会において演説の機会を得ましたことは
栄誉なことと認識しております。
我々二カ国の国民が互いに寄せる善意と友情の表れです。

 ご列席の皆様
 日本とインドは文明的にも近い国であります。
我々の最も古い絆を形成するのが、共通する遺産でもある仏教です。
二つの文化は歴史を通して交流し、豊かさを増してきました。
1000年余り前、インドの僧侶ボディセナ(菩提僊那)は、
東大寺の大仏開眼供養に参列するため奈良を訪れました。
近代においては、タゴールと岡倉天心が、アジアの偉大なる両国の間に
理解の新しい架け橋を築きました。

 科学技術の発展に基づく明治維新以降の日本の近代化と、
戦後に日本再建の基となった活力と気概は、インドの初代首相である
ジャワハルラル・ネールに深い影響を与えました。
ネール首相は、インドが日本と緊密な絆を結び、
その経験から学ぶことを望みました。

 インドが日本からのODA(政府開発援助)の
最初の受益国になるよう尽力されたのは、当時の岸信介総理大臣でした。
今日、インドは日本のODAの最大の受益国であり、
こうした援助に我々は深く感謝しております。

 日本の工業は、自動車や石油化学など
インド産業の発展のために貴重な役割を果してきました。
90年代の初頭、インドが深刻な経済危機に陥った時期、
日本は迷うことなく支援し続けてくださいました。

 1952年、インドは日本との間で二国間の平和条約を調印し、
日本に対するすべての戦争賠償要求を放棄しました。
戦後、ラダ・ビノード・パル判事の下した信念に基づく判断は、
今日に至っても日本で記憶されています。

 こうした出来事は、我々の友情の深さと、歴史を通じて、
危機に際してお互いに助け合ってきた事実を反映するものです。

 日本を訪れるたびに、お国の発展を見て真に鼓舞され、
寛大さに心を打たれます。私は、1992年の訪日を
決して忘れることがないでしょう。
それは、インドの財務相として初の両国間の訪問でした。

 1991年に前例のない経済危機に対処した際、
日本から送られた支援に謝意を述べるための訪日でした。
古い型を打破し、グローバル化しつつある世界での競争に備えるべく
経済を開放し、新たな前進への道を乗り出す機会を、
あの危機は我々に与えたのでした。

当時、弾力性や献身といった長所、あるいは逆境にあって
如何に機会を創造するかといったことを日本から学ぼうとして、
我々は日本に目を向けたのでした。

 新生インドの首相として、今日、私は日本に戻ってまいりました。
過去15年間、インド経済は年率平均6パーセントを上回る成長を遂げてきました。
近年は一層弾みがつき、成長率は年間8パーセント以上に加速しています。
現在、インドの投資率は対GNP比で30パーセントに相当します。

1990年代初頭に立ち上げた広範な経済改革の結果、インド経済は、
経済のグローバル化と多極化の進む世界の出現によってもたらされた
課題やチャンスを受けいれる柔軟性を身につけました。

 インドは、開かれた社会、開かれた経済として前進を続けています。
民主的な政体の枠組みの中でインドを変容させようとする
我々の努力が成功を収めることは、
アジアと世界の平和と発展にとって極めて重要です。

これまでに、10億を超える人々が民族や文化など
多元的な要素を抱えた民主主義の枠組みの中で貧困を撲滅し、
社会と経済を現代化しようと試みた例は全くありません。

 インドは、現在、持続的な高度成長の波に乗っていると思います。
サービス主導型かつ技術先導型の経済によるグローバル経済との
統合という新しいモデルを開発してきました。

今日、インドは、情報技術、バイオテクノロジー、医薬品など、
知識を基礎とする分野で主要な役割を担う国として台頭してきました。
道路、鉄道、電気通信、港湾、空港などから成る物理的
および社会的インフラを拡大し現代化するため、大規模な投資が行われています。
こうした発展は、インドの製造業の競争力と生産性を大いに高めるでしょう。

 インドと日本が両国間の結びつきを急速に発展させるための土台は、
こうした経過と国際的な筋書きの変化によって生まれました。
二つの古代文明にとって、戦略的かつグローバルな関係を含む、
強固で今日的な関係を構築する時が到来したと思います。
それは、アジアと世界にとって大変重要な意味をもつでしょう。

 我々は、自由、民主主義、基本的権利、法の支配という
普遍的に擁護された価値を共有するアジアの二つの大国です。
両国間に存在するこの共通の価値と膨大な経済的補完性を活用し、
互いに相手国を最重要と認める強固なパートナーシップを
築いていかなければなりません。

 また、新たな国際秩序の中で、インドと日本は国力に見合った
均衡の取れた役割を演じなければならないという点でも、
考え方を共有しています。日印間の強い絆は、
開かれた包容力のあるアジアを構築し、
地域の平和と安定を強化するための重要な要素です。

 経済関係が二国間関係の基盤となるべきであり、
この分野での結びつきを強力に推し進めることが必要です。
日印間の貿易や投資は、到底その可能性を発揮しているとはいえません。

それとは対照的に、インドと中国、インドと韓国の貿易は好調で、
昨年は両国との貿易がおよそ40パーセントの伸びを示しました。
中国との貿易は日印貿易の3倍近くに膨らんでおり、
韓国との貿易も日印貿易とほぼ肩を並べています。

 経済協力の可能性を十分に生かすには、
両国の政府、経済界、産業界の積極的な努力が必要です。

 将来、このパートナーシップを築くことができる最も重要な分野は、
知識経済であると信じています。
両国の経済構造、比較的得意な分野の均衡状態、
人口動態の違いなどを考えれば納得できるでしょう。

 科学技術の分野でも、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、
生命科学、情報通信技術といった将来の成長分野での提携を
加速させていく必要があります。インドのソフト産業と日本のハード産業は、
相乗効果を活用しながら発展しなければなりません。

 心ある賢人同士のパートナーシップは、
人事の交流をより盛んにすることを意味します。
私は、インドにおいて日本語を学ぶ学生の数が増えることを願っています。

日本語は、既にインドの中等教育で外国語の選択科目として導入されています。
明日、安倍総理大臣と私は、「将来への投資構想」を立ち上げます。
今後数年の間に何千人ものインドの若者が
日本語を学ぶことができるようにしたいと望んでいます。

 相互が関心を持っているもう一つの分野は、エネルギーの安全保障です。
アジア地域全体として、エネルギー供給の安全を保障し、
エネルギー市場を効率的に機能させることが必要です。

 我々は貿易とエネルギーの流れを確保するために、
シーレーンを保護することを含めた、
防衛協力の促進に同等の関心をよせています。

 日本と同様にインドも、増加するエネルギー需要に対応するため、
原子力が現実的でクリーンなエネルギー資源だと考えています。
これを実現させるために、国際社会による革新的で前向きな
取り組みが軌道に乗るよう、我々は日本の支援を求めます。

 テロは平和に対する共通の脅威で、開かれた我々の社会の
調和と組織を脅かします。テロには多くの側面があり、その原因も多様で、
地理的な境界も無視されるという複雑な問題なのです。
我々が力を合わせないかぎり、テロとの戦いには勝てません。

 私は、国連と国連安全保障理事会が今日の情勢に対応できるものになるよう、
その活性化と改革に向けて両国が協力してきたことをうれしく思います。
両国は国連とさまざまな国連関係機関の効率強化に関心を持っています。
この意味において、今、我々が置かれているグローバル化された世界で、
各国の相互依存関係を秩序正しく公正に運営していくべく、
両国の協力関係を強化しなければなりません。

 アジアで最大の民主主義国と最も発達した民主主義国である両国は、
お互いの発展と繁栄に利害関係を有しています。
我々は、インドの経済環境が投資のしやすいものになるよう努める決意です。
日本企業に是非インドにおけるプレゼンスを拡大していただきたいのです。
安倍総理大臣と私は、二国間の投資、貿易、テクノロジーの流れを
増大させるべく、包括的経済連携協定の締結につながる交渉を開始します。

 我々のパートナーシップは、アジア全域に「優位と繁栄の弧」を
創出する可能性を秘めています。
それは、アジア経済共同体の形成の基礎となるものです。

 こういった日印間のパートナーシップを拡大させたいという希望や抱負は、
あらゆるレベルでの交流を増すことによってのみ現実のものとなります。
我々はハイレベルでの「エネルギー対話」を設置することで合意していますが、
このような機会がさらに多くの分野で設置されるべきであり、
とりわけ貿易と産業分野では不可欠です。

 ご列席の皆様、
 いかなる戦略的パートナーシップにおいても、その礎となるのは人々の友情です。
日本の若者の間で映画『踊るマハラジャ』が人気を博していると聞き、
うれしく思っています。インドの子供たちは、日本のロボット『踊るアシモ』
を見て歓声を上げていました。また、日本ではインド料理店の数が驚異的に
増えているようですし、インドでも寿司と天婦羅への人気が
高まってきたことは間違いありません。

 2007年は日印友好年であり、日印観光交流年でもあります。
さらに、両国を結ぶ航空便の大幅な増便も望んでいます。
老いも若きも多くの日本人がインドを訪れ、古代と現代のインドが放つ
数多くの輝きをご自身の目で見てほしいと思います。

 インドと日本の新たなパートナーシップという構想は、
本日、その決定的瞬間を迎えました。私の訪日はこの構想を具体化するためであり、
21世紀をアジアの世紀にするために我々が努力して演じている役割に、
将来の世代が感謝することができるようにするためなのです。

 ご清聴、ありがとうございました。

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以上

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