09 febbraio, 2011

嘘も方便?

政府、「国会での虚偽答弁容認」の答弁書撤回せず

2月4日の産経ニュースからです。

いくらなんでも「国会での虚偽答弁容認」はないだろう。
産経は民主党が大嫌いだから大げさに取り上げているんじゃないか?
と裏取りをしました。

参議院のホームページ
から質問主意書のページに行き、
山谷えり子氏が提出した質問主意書を探します。
そうしましたら

第177回国会(通常)質問主意書 質問第二三号として
閣僚の国会答弁に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。
平成二十三年一月二十六日
山谷えり子
参議院議長 西岡武夫 殿
とありました。
その質問内容は

閣僚の国会答弁に関する質問主意書
 政府は、森まさこ参議院議員から提出された「閣僚の国会答弁に関する
質問主意書」(第一七六回国会質問第一七〇号)の「閣僚が国会において
虚偽の答弁を行った場合、この閣僚にはどのような政治的・道義的責任が
生じると考えられるか」との質問に対し、平成二十二年十二月十日、「答弁
の内容いかんによるものであると考える」との答弁書(内閣参質一七六第
一七〇号)を閣議決定した。

 一方、政治倫理綱領では、「われわれは、主権者たる国民から国政に関
する権能を信託された代表であることを自覚し、政治家の良心と責任感を
もつて政治活動を行い、いやしくも国民の信頼にもとることがないよう努め
なければならない」とされている。

 先の答弁書は、政府及び国会議員に対する国民からの信頼を損ねるもの
であり、早急に撤回すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。

とあります。
最後に「右質問する」とあるのはこの書面は縦書きで書かれるからです。

そして、これに対して政府が回答しています。
これも同じページから見ることができます。

以下、政府の回答

答弁書第二三号
内閣参質一七七第二三号
平成二十三年二月四日
内閣総理大臣 菅 直人
参議院議長 西岡武夫 殿

参議院議員山谷えり子君提出閣僚の国会答弁に関する質問に対し、
別紙答弁書を送付する。
 参議院議員山谷えり子君提出閣僚の国会答弁に関する質問に対する答弁書
 御指摘の答弁書(平成二十二年十二月十日内閣参質一七六第一七〇号)は、
閣僚が国会において虚偽の答弁を行った場合に当該閣僚にどのような政治的・
道義的責任が生じるかについては、当該答弁の趣旨、内容、当該答弁に至った
経緯等を踏まえ、個別具体的に判断されるべきであるとの趣旨を述べたもので
あり、「国民からの信頼を損ねるもの」であるとの御指摘は当たらず、同答弁書
を撤回する必要はないものと考える。


とあります。
この一連の質問は鳩山前総理大臣の資金管理団体について、会計資料のコピ
ーが無いと鳩山総理大臣(当時)が答弁したことについて、その後に民主党の顧
問弁護士により同会計資料のコピーを鳩山総理大臣が所持していたことが明ら
かにされたことに関連してのものです。
 政治家が国会、その他公の場でする発言は重いものです。その発言に嘘偽り
があってはならないことは、今さら言うまでもないことです。ただ、その発言が詐欺
や脅迫によるものであればそれは「個別の例」の一つとして検討されるべきもので
あると思います。
 ただし、この質問の基となった鳩山前首相の政治資金問題については、そういっ
た個別具体事例には全く当てはまらないものと思います。
 鳩山前総理大臣の政治資金問題は民主党が与党になる遥か前から指摘されて
おり、鳩山前総理大臣は当時野党議員であったとしても公人として自らが潔白であ
るならそれを、訂正すべき部分があるならそれを表に出さなければならない立場で
した。その為に資料のコピーは当然保存しておくべき重要な資料だったのです。
 ところがそれを「無い」と悪びれることなく答弁し、挙句の果てには自らの身内の手
によってそれがあることを暴露されるというなんとも御粗末な結果を招いているのです。
 
 このようないい加減な答弁を許してよいものかというのがこの質問だと思うのですが、
この件に関わらず政治家とりわけ行政側の人間の発言はそれによって国家を左右す
るような重要なものばかりです。その行政側のトップである総理大臣や閣僚の発言に
「嘘や偽りがあったとしてもそれは個別具体的に判断されるものである」と答弁するの
は非常に無責任で危険なことだと思います。

 例えば、先の尖閣諸島での支那の工作船の領海侵犯事件について、検察が検察自
身の政治判断で工作船の船長の起訴を処分保留で釈放を決定し、その後に内閣中枢
はその事実を聞いたとの内容で閣議決定しているのですが、実はこの事件が起こった
時から仙谷は釈放に向けて動き、事前に支那に釈放されることを通知していたのです。
 これは明らかにこの閣議決定が嘘と知った上でなされているものですが、事実は仙谷
主導で工作船船長の釈放に動いていたのです。
 これは答弁でも回答でもありませんが、政府が国民に嘘をついて政治を動かしている
ことになります。しかも明らかにこれは国益を大きく損なっています。
尖閣諸島の領有権を支那に公然と問題化させてしまったことは大きいです。

 このように嘘偽りの発言・答弁をしても場合によっては許すといったことを決定したこと
は民主党政権だけに関わらず今後発足する政権にとっても都合の良いように使われる
可能性があるということです。

 こんなことは我々がいくら政治家に厳しい目を向けても奴等は自分達の良いように決
定してしまえるんだから性質が悪いです。

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