04 gennaio, 2008

Potere politico

福田内閣総理大臣念頭記者会見を聞いて、
冒頭からいきなり自分の思い通りに行かなかった
と愚痴をこぼすなど相変わらずの男だなぁ、
と妙に納得しなければならない現在の政治状況を
嘆いてみるわけですが、その福田首相の無味乾燥な
会見を見ていて気になったことがありました。

後半部分でインド洋での給油活動に触れる部分が
あるのですが、
「・・・世界のために汗を流す日本の姿を・・・」
とあります。
去る1990年イラクがクウェートへ侵攻したことにより
湾岸戦争が始まりました。
日本は自衛隊を戦闘部隊として派遣する
などできるわけもなく、後方支援に関する法案も
当時の自民党左派及び社会党などにより廃案にされている。
そこで、やむを得ず戦費支援のみとなったわけです。
日本が多国籍軍に対して行った戦費支援は総額で
130億ドルです。ざっくり1ドル100円だとしても
1兆3000億円です。
これだけの支援をしていながらも戦後のクウェートの感謝決議
の中に日本の名前が無かったのです。
おまけにこの支援のウチ30億ドルをアメリカが着服したんじゃないか
という話まであるそうです。
福田首相の話を聞いてこれを思い出したのは、
自国の兵隊を出兵させる戦争に大義があるかないかは
とても大切なことですが、とりあえずそれは置いておいて、
国際協力として兵隊を出すことが何よりも大事なことは分かるが、
戦費を出すことも同じくらい大事だということを分からすことも
大事だったんじゃないかということです。
いくら兵を出そうがそれを動かすには金が要る。
金が無ければ、湾岸戦争のケースで言えば、イラクの侵攻を
止めることはできなかったんです。
当時日本は残念ながら宮澤氏が首相だったのでこれを世界に
分からすことができなかったわけですが・・・。

福田首相の言葉を借りて言うならば、
日本が湾岸戦争に拠出した130億ドルは
「日本人が汗を流して稼ぎ納めた税金」
なわけです。

自衛隊の在り方そのものがイビツな現状にあるため、
海外派遣するのにもひと苦労な現実に歯痒い思いをすることは
ありますが、もし金だけでしか協力できないということがあっても
それを認めさせるくらい日本は政治力を鍛えなければならないんだ
ということを感じました。

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