11 dicembre, 2006

天職

土地や建物を測量して
法務局に備えてある登記事項に反映させる仕事。
これが僕の仕事です。
僕はこの仕事が好きです。
まァ、何にもしなくても毎月お金が手に入る仕事が
あるならそんな楽なことはないでしょうが、
人は一日働いてこそ、生きる為の糧を得ることができる。
働かなければなりません。

世の中には様々な仕事があります。
僕の能力や性格などを考えると、
今の仕事は僕にあっていると思います。
分類するとブルーカラーのような気がします。
作業着を着て暑い日も寒い日も外に出て
仕事をすることが多いです。
でも、一日中建物の中で机に向かって書類を書いたり、
キーボードを叩いたりする仕事は性に合いません。
ブルーカラー万歳です。


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昔から社会の役に立つ仕事がしたいとは思っていました。
その意味でこの仕事は

「不動産取引の安全と円滑を図る」

に不可欠な仕事であり、
広く国民の社会生活に貢献していることには間違いありません。

要するに、
「この土地(仮に甲地とする)は僕のものです。」
という人物(仮にAとする)がいますが、
現在の不動産取引は完全に登記事項ベースで行われますので、
このAなる人物が実際に当該不動産の登記事項に登記名義人
として記載されていることをもって社会はその
「この土地は僕のものです。」
という言葉を信用するわけです。

Aがいう“この土地(甲地)”を
登記事項上明確にするのが僕の仕事です。
どこからどこまでが甲地なのか、を当該地周辺を測量して、
検討・調整して公法上の境界点(線)を確定し、
必要に応じて隣接・近隣土地の所有者と現地にて立会いし、
お互い合意する点及び線でもって境界線とする作業に、
客観的な立場から進言・助言するのです。

依頼者の方や近隣地の方から
「ご苦労様です。」
「ありがとう。」
と言葉をかけていただくことはとても嬉しいことです。
やってて良かったと思います。
しかし、立会いの結果、不調に終わることもあります。
そんなときには自分の未熟さに落ち込むこともあります。

土地や建物は高額な財産です。
境界点ひとつ誤っても数百万~数千万単位で価値が変わることもあります。
それだけ依頼者の大事なものを預かる仕事ができ、
且つ極めて公共性の高い仕事をすることに
誇りを感じると共にこうしてキーボードを打っている今、
慢心に陥らず、常に基本に忠実に

初心忘るべからず

という言葉を噛み締めるのでした。

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