03 giugno, 2012

ノーザンプトンの雨傘

せっかくだからちょっとくらい高くてもと、
ちょっと大目にお金を預けていた。

「あなたのボーイフレンドの年齢は?」
「20代です。」
「じゃあ、これだ。」

そういうやりとりでこれをガールフレンドから受け取った。
今、それが僕の手許にある。
しかしそれは、僕が本当に欲しかった雨傘ではなかった。

スチールの中棒で、見るからに安物っぽい。
「なんだよ、せっかく紳士の国イギリスに行って買ってきてもらったのに、
 こんな安物の傘を買ってくるなんて・・・。」

するとガールフレンドが紳士用品屋の主から言われたことを語った。
「木の中棒の傘は老紳士が杖(ステッキ)の代わりに使うように作ったもの、
むしろイギリス紳士は(少々の雨では)傘を差さない、傘を杖(ステッキ)として
使うんだ。だから20代の若者には必要の無いもの。
だから、木の中棒の傘ではなく、安くて実用的なスチールの中棒の傘を
勧められた。」

というものだった。
そうです。


***

以上の話は、関西テレビ アナウンサーの石巻ゆうすけ氏の実体験だそうです。
内容は僕がまとめましたが、話の要旨はそのままです。
石巻氏は若い頃からイギリスの靴が大好きだそうで、多いときには
60足は所有されていたそうです。

そして社会人になっても夏休みにはひとりでイギリスに行ってノーザンプトンで靴工場を
見学させてもらったりしたそうです。
そして、工場の主から、せっかくだから買って行かないか、と今で言うところのアウトレットの
靴を売ってもらったりしたそうです。

で、上記の雨傘の話、
なるほど、とも思ったけれど、別に希望しているんだから木の中棒の雨傘を
売れば良いのにな。
とも思いました。
そして、イギリスの全てのお店に通用する話なのか否かは分かりません。

ただ、それ(若者に木の中棒の傘を売らないこと)も含めて
イギリスの紳士の世界なんだろうと思いましたし、
そうであるならば、それはそれでかっこエエ話やなぁとも思いました。

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