10 novembre, 2008

歴史に学ぶ

昨日のたかじんのそこまで言って委員会、
ゲストに元自衛官の惠隆之介氏を迎えて、
田母神俊雄氏の論文について議論されていました。

この方、沖縄出身なんですね。
方言の感じから、
「この人鹿児島の人かな?」
なんて思っていましたが、
調べてみると沖縄の方でした。

だからなのか、言いたいことは凄く分かる。
でも、論理的に整理して話をしないと
みんな分かってくれないよ。
と歯がゆい思いで観ていました。
緊急時の自衛隊の出動についても、
シビリアンコントロールという大前提の基で、
それでも内閣総理大臣の命令無しに、
阪神淡路大震災の時などでは、知事の要請無しに
出動しなければならない時があると思う。
ということを、「軍の暴走」と一緒にされていた
ところなどは、話を整理していけばなぁと。

「日本は侵略国家だったのか?」
に対して、
話の中にナポレオンがでてきた辺りなどは、
ナポレオンを出した意味が分からない人が多いので、
意味ないんじゃないか?と思いました。
ナポレオンはイタリア、オーストリア、エジプトやロシア
など各地へ遠征したが、誰もナポレオンを
英雄とは言えども侵略者とは言わないという意味で
出されたと思うんだけれども。

日本は侵略国家だったのか?
について、毎回そこまで言って委員会を見るたびに、
感心させられる三宅久之氏などは、
中国への侵略以外は侵略ではないという見解だそうです。

僕はそうではないと思います。
そもそも、現代国際法上の「侵略」という言葉の国際的定義付けは
1974年12月14日の国連総会決議3314によりなされています。
大東亜戦争当時は帝国主義の時代であり、
各国が領土や資源を獲得するために武力を持って他国へ侵攻することは
当時としては当然の時代でした。
各国は積極的に他国へ侵攻し、今で言うところの侵略を行い、
その国を植民地化し収奪しました。

日本も「韓国併合ニ関スル条約」に基づいて
朝鮮を併合(1910年)しました。
大陸にも侵攻しました。

しかし、その当時に侵略という概念はありませんでした。
領土や資源を他の地に求めることは当たり前のことだったのです。
弱肉強食の時代でした。
ただし、日本は朝鮮を収奪のために併合したわけではありません。
ここが更にややこしくしているところだと思います。
日本は朝鮮のインフラを整備し、学校を建設し、教育まで行った。
これを植民地化だと言えるのかどうかです。

しかし、今そんなことをするとたちまち押さえこまれます。
そんな今の時代の感覚で当時行ったことを
侵略だった。悪い事をしたと言っても、
事後法で裁くのと同じことだと思います。
当時はそんな時代だった。
そして、そんなことがあったという史実を正確に
記録するしかないと思います。

ましてや、講和条約を締結しているのにも拘らず、
当時の我が国の人々が多大な苦痛を強いられた
として、未だに謝罪と賠償を求めるなどもっての他です。

当時の列強で植民地支配について謝罪をする国などありません。
また、それを求める国もありません。

当時の列強国はナポレオンの如きヒーローだったんだ。
というのは馬鹿げているけれども、
侵略国家だったと断定することも違うと思います。
ただ、そういう歴史があった。
現代を生きる人間がそれを鑑として、
今の常識として、他国を侵略し、収奪することはいけないことだ
と分かればいいと思います。

昨日の番組では、結局田母神論文について
深く議論をしたようにはみえませんでした。
冒頭の惠氏はもっと場慣れして整理して話をされれば、
他のパネラー(田嶋陽子氏以外)と良い議論ができると思いました。

僕は、氏の言いたいことは分かります。

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